【認知症の落とし穴】親の口座凍結後に後悔する「法定後見」の罠と、今すぐ家族を守る「任意後見」の選択肢
こんにちは。八咫烏(やたがらす)行政書士事務所です。
高齢化が進む現代、避けて通れないのが「認知症に伴う財産凍結」の問題です。銀行や裁判所の仕組みを事前に知らないまま放置していると、家族全員が経済的・精神的に大きな負担を背負うことになりかねません。
今回は、認知症になってから慌てて申し立てる「法定後見」のリアルなリスクと、元気なうちに未来をデザインできる「任意後見」の絶対的なメリットについて、プロの視点からわかりやすく解説します。
1. 認知症発症後に直面する「口座凍結」と法定後見の不都合な真実
親の認知症が進行し、意思能力が不十分だと銀行が判断すると、たとえ実の子であっても親の口座からお金を引き出すことは原則としてできなくなります(=口座凍結)。
この凍結を解除するためには、家庭裁判所に申し立てをして「成年後見人」を付けてもらう必要がありますが、これが多くの家族にとって想像以上の負担となる「法定後見制度」の始まりです。
- 親族が選ばれる確率はわずか約2割: 残りの約8割は、裁判所が選んだ見知らぬ弁護士や司法書士などの「専門職」が就任します。「家族がなるつもりだった」という希望はほとんど通りません。
- 自由なお金の使い方が一切できなくなる: 専門職後見人の任務は「本人の財産を守ること」です。そのため、孫の入学祝い、実家のリフォーム、相続税対策の生前贈与などはすべて裁判所や後見人に拒否されるのが原則です。
- 一生続く「専門職報酬」の負担: 専門職が就任すると、本人の財産から毎月2万〜6万円程度の報酬が一生引き落とされ続けます。一度ついた後見人は「費用が高いから」という理由でやめさせることは絶対にできません。
2. 元気なうちにしかできない「任意後見」が最強のお守りになる理由
法定後見の「融通が効かない」「見知らぬ専門家に財産を握られる」というリスクをすべて回避できる唯一の方法が、元気なうちに契約を結んでおく「任意後見(にんいこうけん)」です。
任意後見とは、頭もしっかりしていて元気なうちに、「将来、もしも自分が認知症になったら、長男に財産管理を任せる」という約束をあらかじめ公証役場で(公正証書として)結んでおく制度です。
任意後見だからこそ実現できる2つの安心
- 確実に「信頼できる家族」を指名できる: 裁判所に勝手に決められることなく、自分が最も信頼している家族やプロ(行政書士など)をあらかじめ後見人として指定できます。
- 「家族のルール」を契約に盛り込める: 「もし認知症になったら、この実家を売却して介護施設の入居一時金に充ててほしい」「年に一度は孫たちのためにここからお小遣いを出してほしい」といった、家族間ならではの柔軟な融通(ルール)をあらかじめ契約書に細かく書き残しておくことが可能です。
3. 徹底比較:「法定後見」と「任意後見」の決定的な違い
2つの制度の違いを表にまとめました。どちらがあなたの家族にとって、そしてあなた自身にとって幸せな選択肢か一目瞭然です。
| 法定後見(認知症になってから) | 任意後見(元気な今だからこそ) |
|---|---|
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● 後見人の選定: 家庭裁判所が選ぶため、約8割は見知らぬ専門職(弁護士・司法書士等)になる。 |
● 後見人の選定: 本本人が元気なうちに、信頼できる「家族」や「行政書士」を自由に指名できる。 |
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● 財産の使い道(融通): 極めて厳格。本人の純粋な医療費等に限られ、家族のための支出や柔軟な活用は原則不可。 |
● 財産の使い道(融通): 本人の希望や「家族への仕送り」「実家の処分」等のルールを契約書に反映できる。 |
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● 費用(ランニング): 専門職が就任した場合、亡くなるまで毎月2万〜6万円が永続的に本人の財産から引かれる。 |
● 費用(ランニング): 家族を後見人にすれば、チェック役(監督人)への報酬(月1〜3万円程度)に抑えられる。 |
4. まとめ:未来を「知らない誰か」に委ねないために
任意後見は、「まだ元気だから、そのうち考えよう」では間に合わない制度です。認知症を発症し、物事の判断ができなくなってからでは、どれだけ大金を積んでも任意後見契約を結ぶことはできません。
「知らない専門職に財産を丸投げして、毎月高い報酬を払い続ける未来」を避けるために。そして、「信頼できる家族に囲まれ、自分の望んだ通りの老後を送る未来」を手に入れるために。
まずは、元気な今のうちに「もしも」の時の家族のルールについて、世間話ベースから考えてみませんか?
当事務所では、ご家族の想いに寄り添い、安心できる任意後見契約書の作成をトータルサポートいたします。
「うちの場合はどうなる?」「何から始めればいい?」など、まずはお気軽にご相談ください。


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