八咫烏行政書士事務所|成年後見・任意後見
配偶者が突然倒れたら、成年後見人は必要?
「とりあえず申立て」の前に知っておきたいこと
夫や妻が突然倒れた。
意識が戻らず、本人と話をすることもできない。
病院のこと、銀行のこと、保険のこと、これからの生活のこと。
ただでさえ頭がいっぱいなのに、 「この手続には成年後見人が必要になるかもしれません」 と言われたら、不安になるのは当然だと思います。
「私が後見人になれるの?」 「専門職の後見人がついたらどうなるの?」 「配偶者名義の家に、このまま家族で住み続けられるの?」
次から次へと心配になるかもしれません。
まずは、「今、何に困っているのか」を 整理するところから始めて大丈夫です。
成年後見人は何をする人?
成年後見制度は、認知症や障害などによって、 一人で契約や財産管理などを行うことが難しい方を 法的に支援する制度です。
成年後見人等は、本人の預貯金や不動産などの財産を管理したり、 必要な福祉サービスなどを利用するための契約を行ったりします。
一方で、日常の介護そのものをすることが 成年後見人の仕事というわけではありません。
本人の意思を尊重しながら、 必要な法律行為や財産管理を支える存在と考えると 分かりやすいでしょう。
配偶者だから必ず後見人になれる?
「それなら、妻である私が後見人になりたい」 「夫である自分が財産を管理したい」
そう考える方もいらっしゃると思います。
成年後見等の申立てでは、 親族を後見人等の候補者として挙げることはできます。
ただし、 希望した候補者が必ず選任されるわけではありません。
本人の心身の状態や生活・財産の状況、 本人と候補者との利害関係、 本人の意向などを踏まえて、 最終的には家庭裁判所が判断します。
事情によっては、弁護士、司法書士、社会福祉士などの 専門職が選任されることもあります。
「家族はなれない」でもありません。
最終的に選任するのは家庭裁判所です。
「後見人がついたら家を出る?」という不安
ご家族にとって特に不安が大きいのが、 住まいの問題ではないでしょうか。
たとえば、夫名義の自宅に妻と子どもが暮らしている。
夫が意思表示できなくなり、 成年後見人が選任された。
そう聞くと、 「本人の財産を管理するなら、この家も売られてしまうのでは?」 と心配になるかもしれません。
ただし反対に、 「家族だから将来にわたって必ず住み続けられる」 と一律に断言することもできません。
不動産の所有関係や、 ご家族がどのような権利関係で住んでいるのか、 本人の今後の療養や生活、 財産の状況などによって事情は異なります。
不安だからこそ、 想像だけで将来を決めつけず、個別の事情を整理すること が大切です。
まず確認したいのは「何のために必要なのか」
成年後見について相談を受けたとき、 私なら最初にこうお聞きします。
- 銀行などの手続でしょうか。
- 不動産に関する手続でしょうか。
- 遺産分割でしょうか。
- 施設への入所などの契約でしょうか。
- それとも、まだ具体的な手続はなく、将来が心配なのでしょうか。
ここが分からないまま制度の説明だけを聞いても、 ご家族はさらに混乱してしまいます。
成年後見制度を利用すること自体を目的にするのではなく、 「本人と家族が今、何に困っているのか」 を整理することが最初の一歩です。
最初の相談先は家庭裁判所とは限りません
「成年後見なら、とりあえず家庭裁判所に相談すればいい」 と思われるかもしれません。
家庭裁判所は、 成年後見等の申立手続や必要書類などについて 案内する機関です。
しかし、
という段階であれば、 まず地域の公的な相談窓口を利用する方法があります。
厚生労働省は、成年後見制度について分からない場合の相談先として、 地域の中核機関、地域包括支援センター、権利擁護センター、 社会福祉協議会、成年後見センター、市区町村の相談窓口などを 案内しています。
「配偶者名義の家に家族で住んでいる」
「これから何の手続が必要なのか分からない」
「成年後見が必要なのかさえ分からない」
その状態のまま相談して構いません。
行政書士としてできること、できないこと
裁判所へ提出する申立書類の作成など、 専門家による法的支援が必要な場合には、 弁護士・司法書士など適切な専門家への相談が必要となります。
だからといって、 「それは行政書士の仕事ではありません」 と入口で終わらせることが、 町の法律家の役割だとも私は思っていません。
何が起きているのか。 何に困っているのか。 どこへ相談すればいいのか。
まずお話を伺って状況を整理し、 必要であれば公的な相談窓口や、 司法書士・弁護士など適切な専門家につなぐ。
それも、 身近な法律家としてできることの一つだと考えています。
元気なうちだから選べる「任意後見」
一方で、まだご本人に十分な判断能力がある段階であれば、 将来に備えて考えられる制度があります。
「もし将来、自分で判断することが難しくなったら、誰に支えてもらいたいか」
それを元気なうちに自分で決めておく仕組みが、 任意後見制度です。
突然の病気や事故は、 誰にも予測できません。
だからといって、 必要以上に不安になる必要もないと思います。
元気なうちに一度、 家族のこと、お金のこと、住まいのこと、 そして「自分はどう暮らしたいのか」を 話しておく。
遺言や任意後見は、 その話の延長線上にあるものだと私は考えています。
話を聞くことから始める行政書士事務所
八咫烏行政書士事務所では、 最初から 「任意後見契約を作りましょう」 と決めつけるのではなく、 まずお話を伺うところから始めます。
必要なのが任意後見なのか。
別の方法を検討できるのか。
あるいは、 公的な相談窓口や他の専門家へ つないだ方がいいのか。
最初から答えを決める必要はありません。
突然の出来事で、 頭の中が整理できていなくても構いません。
まず話を聞く。 そして、一つずつ整理していく。
八咫烏行政書士事務所は、 そこから始めます。
想いを、カタチに。

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